生産者情報

丸高ティーティー株式会社

丸高ティーティー株式会社

静岡県 / 賀茂郡松崎町道部380-1

生産品目 (分類)
青果物
生産品目 (具体品)
ぽんかん オレンジ ライム レモン ニューサマーオレンジ

生産品について

【農業部(丸高農園)について】

<畑づくりは石垣づくりから>
伊豆半島は火山群の地質からなり起伏に富む急傾斜地の多い地形です。 増産のため新たに柑橘畑を開墾する平坦地には限りがあり、傾斜地を利用する必要がありました。傾斜地に畑を造成するためには段々畑を造らなくてはならず、先人達の膨大な労力により、現在当農園には南向き斜面に1haほどの段々畑が広がっています。段々畑を成す石垣は、昼夜の温度差が大きい気候でも地温を一定に保ち、通気性もよく柑橘栽培に重要な水分管理にも適しており、通常の傾斜地よりも木々に日が良く当たるため、良質な柑橘生産の基となっています。

<倉庫ではなく石蔵で熟成>
同地域同品種の栽培であっても、生産者や生産方法、生産場所により味に違いが出ます。当農園では収穫前の木一本ごとに糖度を測定し、熟したものから収穫しています。 早期に収穫したものは酸味がやや強いですが、追熟することによって甘さと酸味のバランスが出来上がります。収穫後は温湿度変化が激しい倉庫ではなく、温湿度変化が少なく、追熟に最適な石蔵の中で、ゆっくり時間をかけて熟成させています。生産者側の都合で急いで熟成させていないので、ぽんかんの本来の旨味と酸味を残したまま、甘みを最大限に引き出してあげることができます。

<安心安全な作物の栽培>
「柑橘本来の、香り・質感・美味しさ、を感じながら安心して食べて欲しい」そんな想いを込めて、丸高農園では安心安全にこだわって栽培しています。当農園では栽培期間中、無農薬栽培を基本とし、使用する場合は必要最低限の農薬を使用した、減農薬栽培を行っています。減農薬とは慣行農法の20%しか農薬は使わない方法で、普通栽培に比べて1/5程のため、果実の皮の表面に傷や、黒点病や、かいよう病(皮の表面に小さい点々ができる)が出来たりしますが、味に関してはまったく問題ありません。
※栽培期間中節減対象農薬不使用、節減対象農薬節減
また、除草剤不使用。人力での草刈りの他、経費削減・労力の軽減・土壌の活性化に大きな期待ができることから、ナギナタガヤ草生栽培を導入しています。薬品に頼らず、人の力と自然の力を利用して、環境に優しい農業を行っています。 その他、収穫後の果実に、ワックス、防腐剤、保存剤は使用していません。

●栽培期間中農薬不使用・減農薬栽培
●除草剤・ワックス・保存料、不使用
●荒廃農地再生活動中
●農業振興
●静岡県エコファーマー認定農園
●松崎ブランド認定商品取り扱い:栄久ぽんかん・栄久ぽんかんストレートジュース
●取り扱い品種:みかん種(ぽんかん・甘夏・ニューサマーオレンジ)、オレンジ種(ネーブル・バレンシア)、香酸種(レモン・ライム)

【林業部について】

<丸高の取り組み>
在賀茂管内には複数の林業事業体がありますが、自己所有林を中心に整備をしている経営体は当社以外にはありません。当社は自己所有林周辺の整備に特化した事業体です。他事業体は賀茂管内の広範囲で施業を行い、年間施業箇所や面積も当社に比べ膨大です。当社が同じやり方をしてしまうと数年で施業を行う箇所がなくなってしまうので、1箇所1箇所に時間をかけ丁寧に、材木をどこよりも高く売る造材技術、木を見る力を最大限に発揮して1つの施業地から最大収益を得るように施業を実施します。また、山になるべく負担をかけないように他の事業体に比べて小型の機械を使用し、無理のない傾斜の作業道を作設し、伐開幅も最小限にとどめて崩れない道づくりを行います。施業後も所有林へは定期的に車で見回りを行うことから、周囲の所有者の方の山の異変にも察知できます。

<西伊豆地域の林業>
静岡県の県土に占める森林率は64%が、西伊豆地域の森林率は87%と高い数値となっています。県西部天竜川流域の「天竜スギ」は日本三大人工美林のひとつであり林業の盛んな地域です。県中部の安倍川流域は「オクシズ材」として、県東部の富士川流域は「富士ヒノキ」として静岡県の林業は流域ごとにブランドを持ち川上から川下へとサプライチェーンでつながり発展してきました。一方、県東部に位置する伊豆地域は流域としてのまとまりはなく、林業地というよりは薪炭材を海運で運び栄えていた歴史からも林業地としての発展は途上段階で、交通路網や市場までの距離が遠い点は他の流域に比べて有利性に乏しいのが現状です。
森林の現況は薪炭林を生産していた雑木林と戦後に改植された人工林がモザイク状に配置されており、雑木林は炭焼きが行われず大径化し、人工林は伐期を迎えた齢級が多いものの作業道の設置が困難な箇所が多く、所有形態は細分化しており、山林を所有されている方も県外の方が多いことから施業集約化が進まず、高性能林業機械の活用による効率的な施業を実施できる森林は限られています。人工林の効率的な施業が課題であることと同時に、伊豆半島は観光地であり、海岸線は国立公園の指定を受けている箇所も多く広葉樹の景観整備や活用も課題となっています。

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